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厚労相、高齢者への臨時給付金は「バラマキではない」と否定。世論は納得せず。

政治家答弁アベノミクスの効果が及びにくい低所得高齢者に対して、3万円が支給される予定の臨時給付金。

支給時期が来夏の参院選と近いことから、各方面から「選挙対策のバラマキではないか?」と批判を受けていましたが、こういった意見に対し、11日の会見にて塩崎恭久厚生労働相は「バラマキではない」と否定しました。

厚労相は今回の臨時給付金を政府の目標である「GDP600兆円」を達成するための政策であり、高齢者への支給は「賃上げの効果が及びにくい低年金受給者を支援する」ものだと改めて説明。
アベノミクス新3本の矢を掲げる、安倍内閣としてのスタンスを改めて表明した形となります。

 

政府はバラマキ政策であることを否定。しかし世論の大部分は納得せず

会見にて選挙対策のバラマキ説を否定した政府ですが、世論の大部分はいまだ今回の臨時給付金を来年の参院選に向けた選挙対策であると考えているようです。

そういった批判が出る背景には、今回の政策が明らかな高齢者優遇政策であることが挙げられるでしょう。

先日発表された2015年度補正予算の内容を見ますと、話題となっている高齢者向けの臨時給付金予算が3400億円とされているのに対し、介護施設の整備予算は900億円。介護人材の確保にいたっては500億円といった具合で、臨時給付金予算が頭一つ抜けていることがわかります。

社会保障と同じく新3本の矢の骨子である子育て支援と比較した場合でも、保育士の確保が800億円、保育所などの整備が500億円と、やはり臨時給付金の予算額が突出していることがうかがえます。

介護の現場を担っている労働者世代や、次世代を担うことになる子供および子育て世代に対する支援よりも、突出して高齢者世代に対する支援が手厚いことから、「投票率の高い世代を優遇した選挙対策である」という見方が強まっているようです。

また、今回の臨時給付金については、政府の政策に対して一貫性のなさを指摘する声もあがっています。

財源が足りないので社会保障費をカットする、消費税を増税するという話だったのに、今回の臨時給付金で3000億円から4000億円もの税金が投入されるのは本末転倒ではないかとの意見も出ています。

 

生活困窮者の支援は必要。しかし、支給対象や予算配分のバランスには見直しが必要では?

一人暮らしをされている方を中心に、苦しい生活を送っている高齢者がいることは事実です。

そのような方に対する直接的な支援策も必要だと思いますが、今回の給付金についてはその支給額の大きさや支給基準などなど、再検討の余地が大きいように感じます。

今回の記事で述べたように現役世代や次世代を軽視した偏った予算配分が妥当かどうかについては疑問が残りますし、先日の記事で指摘したように個々人の資産を考慮せず、年金支給額のみを基準に一律で支給する事に関しても、公平性を欠くように思えます。

「バラマキ政策」「選挙対策」といった疑念を払拭するためにも、政府には今一度、長期的な視野にたっての予算配分を検討していただきたいところです。

公開日:2015年12月15日  カテゴリー: | 関連キーワード: ,

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